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相場格言から株式投資を学ぶ

2022年2月2日

相場格言から株式投資のヒントをつかむ

投資環境が厳しい今だからこそ、参考となりそうな「相場格言」を集めていきたいと思います。

株式投資を含む投資の世界に身を置く先人達が残してくれた貴重な戒めの言葉、金言である格言からまなびを得ることはとても有益なものになるはずです。

ただし、投資をめぐる環境の変化によっては、必ずしも通用しづらくなってきているものもあるようですから、そのあたりは慎重に見極めが必要なのだろうと思います。

とはいえ、取引する際の人間心理でいえば、今も昔も大きく変わることはないと思いますので、心構えに関する格言を中心に先人の知恵をまなびとしていただけるといいのではないかと思います。

 

季節・時期に関する相場格言

 

「セル・イン・メイ(・アンド・ゴー・アウェイ)」(5月に売り逃げろ!)

夏場は株式市場が調整しやすいので、その前にいったん利益を確定しておくべきということを説いています。

この格言の後ろのカッコ部分は、逃げっぱなしではなく「9月に戻ってくることを忘れるな」という意味もあるようで、次に紹介する「秋はハロウィーンに買え!」と共通した教えを説いたものとなっています。

「株はハロウィーン(10月末)に買え!」

上記「セル・イン・メイ(・アンド・ゴー・アウェイ)」の後半にある「ゴー・アウェイ」と同じように、1年の後半にかけて堅調な相場になりやすく、年末より少し手前の頃合いである “10月末” が株を仕込む(買う)タイミングだということを説いたものです。

「節分天井、彼岸底」

節分を迎える2月上旬に相場が天井を付け、春の彼岸の頃合いとなる3月中旬から下旬に底入れする傾向にあるぞ、ということを説いています。

 

(2022/02/03 日経電子版)

本日の日経平均株価は反落で終えました。そう、今日は2月3日、節分なのです。ここしばらく、新型コロナ感染拡大やロシアのウクライナ侵攻とこれによる米ロの緊張が高まるなどの要因から日経平均株価は大きく急落(ダウ平均、ナスダック平均、S&P500など世界の株価も同じような傾向)していたものの今週に入って戻り調子だったところ、残念ながら本日反落してしまいました。本日が節分というタイミングでもあり、日経の記事もこのあたりを意識したタイトルとなっているようです。

 

掉尾の一振(とうびのいっしん)

年末の大納会に掛けて上昇することを捕まった魚が盛んに尾を振る様子からこう呼ばれているようです。過去のデータからも12月下旬は1年間を通して最も上昇率が高くなる傾向にあるようです。どうやら、機関投資家が運用成績をよく見せるためにお化粧買いに入りやすいタイミングだから株価が上昇する傾向にある要因のようです。

まあ、年末は仕事納めとしても正月を迎えるうえでも気持ちよく大発会を終えたいところですしね。

 

心構えを説く相場格言

売買のタイミング編

 

頭と尻尾はくれてやれ

株価の一番高いところを魚の頭、株価の一番安いところを魚の尻尾にたとえて、株価の一番高いところで売り、株価の一番安いところで買う、というのは、現実的にはなかなか難しいものである、だからそのタイミングにジャストであわせずともいいのだという割り切りの気持ちは必要で、おいしい株(魚の身にたとえている)で利を確保できるタイミングで売り買いできたのであれば ”よし!”、”OK!”という気持ちをもつようにしましょう、ということを説いています。

この割り切りがないと売りも買いも入るタイミングを失ってしまいますよ、ということを警告しているわけですね。

この教えは、株式投資をするうえで、常に忘れてはいけない心構えだと思っていて、保有する株の値がどんどん上昇すれば「売った後もまだまだ値上がりが続くかもしれない。」と、ついつい欲がでてしまい、突如、株価急落の憂き目に遭ってしまうということもあるわけですので、いつ売るのかについての判断はとても勇気が必要で、その際の割り切りの気持ち整理に役立つフレーズになろうかと思います。

見切り千両

損失が出ても早めに見切りをつけて、その下落幅(損失額)を抑えることは価値が高いのだということを説いています。人間、欲の塊ですから、自分が購入した株価を下回ってしまうと損をしたくないという心理が強く働きがちで、「きっとしばらく辛抱すれば元値に回復してくれるはず、きっとそうに違いない」と確信のない妄想の世界に陥ってしまうものです。この格言に従い、仕込んだ株価から〇%下落したら見切りをつけて一旦、現金化してしまう、といったマイルールを確立しておくことは株式投資の成功につながる大事なことだと考えています。

落ちてくるナイフはつかむな

株価が急落しているさなかに買ってしまうとその後もさらに株価が下げる可能性があるわけだからしっかりと底値を確認すべきであるということを説いたものです。個人投資家に逆張りで株価が急落している銘柄をこれは底値に違いないと底値を確認できないまま買ってしまう人も多いようです。くれぐれも株価急落銘柄は下げるパワーも強いと考え、慎重に底値を見極めたうえで買いに入るようにしようということですね。

(相場の)流れを読む編

 

休むも相場

売買をし続けるのでなく、時には冷静に相場をみることも重要であるということを説いたものです。熱くなり過ぎて損失を拡大させてしまう懸念もあることから、一旦、クールダウンする時間を確保することも投資活動の一環なのですよということですね。

売るべし買うべし休むべし

相場が荒れるなどして判断が難しかったり、気持ちが乗らなかったりするときの相場との向き合い方を諭したものです。

閑散に売りなし

相場が下落し、薄商いになっている時は売りが出尽くして反騰しやすいということを説いています。つまり、絶好の仕込み時期という可能性があるという認識のもと、買いに入る準備も整えておくといいですよということだと思います。

もうはまだなり、まだはもうなり

もう底と思う時はまだ下値があり、まだ下がると思うときはもう底かもしれないよと考え、チャートに注視し、すぐに売買に入れる準備は整えておこうということを説いたものです。

長期投資&銘柄選定に関する相場格言

 

卵は一つのかごに盛るな

基本中の基本といえる相場格言の一つです。一つの投資先(投資先のことを「かご」と例えている)に資金が偏ると、その投資先が下落(この格言では ”かごが落ちたとき” 、と例えている)したときに、大きな痛手を受けてしまう。そこで、複数のかごに分けておけば、1つの失敗を他でカバーできる、ということの教えです。1つを落としても卵が全て割れないように複数のかご(対象)に資金を分けるということで、つまりは、分散投資した方がリスクをおさえられるよということですね。

遠くのものは避けよ

株式投資する際に購入する企業が何をしている企業かどんなことに強みをもっているのか、といった事業の内容などについての理解が乏しいまま、その企業の株式を買うことはリスクが高く避けた方がいいということを説いたものです。とにかく、なじみがなく、事業内容を掴みづらい、理解しづらい、といった企業の銘柄には手を出さない方が失敗の確立をおさえることができるといえそうです。

人の行く裏に道あり花の山

多くの人と同じ行動をしているだけではうまくいかない(成功しない)、多くの人々とは異なる動きをとることが成功への道があるのだということを説いたものです。銘柄選びのほか相場の流れに逆らう「逆張り」もこの相場格言に通じた戦略といえそうです。要するに、大多数の人と逆の判断や考え方をとったり、注目度が低いものに着目することも必要であるということをいっています。

一言

他にも共有したい名言・格言があれば、随時追加していきたいと思います。

 

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