日本国憲法の基本の「キ(基)」
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そもそも憲法とは何でしょう?
憲法とは、「国の根本法」つまり国家の運営を定めた基本法のことといえそうです。
日本においては、「日本国憲法」が制定され、日本の法の中で最上位に位置付けられています。
基本構造を知ろう
日本国憲法の条文構成は、前文と本文103条から成るもので、下記のとおり大きく3つのパートに分類されます。
なお、「前文」の位置づけ(性格)についておさえておくべきポイントがあります。それは、前文も憲法の一部であり、法規範の性格は認められつつも、裁判規範(※)としての性格は認められないといわれています。
(※)「裁判規範」とは、裁判所または裁判官が、具体的事件を判断するに際して準則(※)となる法規範。
(※)「準則」とは、準拠すべき法則の定めのこと。
(注釈部、上記注釈も含めいずれも「有斐閣法律用語辞典 第2版」より)
【日本国憲法の構成】
基本原理 | 前文(国民主権+基本的人権の保障+平和主義) |
人権保障の部分 | 第3章(国民の権利および義務) |
統治機構の部分 | 第4章(国会)、第5章(内閣)、第6章(司法)、第7章(財政)、第8章(地方自治) |
基本原理を把握しよう
「個人の尊厳」を究極の価値として3つの大きな柱をすえています。その3つの柱を把握しましょう。
3つの柱
国民主権 | 【意味】 「国民主権」とは、国家の意思を最終的に決定する主権が国民にあるということを意味したもので、民主主義の原理(※)に基づくものです。 (※)国政は国家の構成員である国民の意思に従って行われなければならないという基本的考え方の下に、国民の参政権をできるだけ広く認めようとする原理のこと。(注釈部:「有斐閣法律用語辞典 第2版」より) 【主な関連条文】 |
基本的人権の尊重 | 【意味】 人が人として生まれながらに当然にもっている基本的な権利(人権、基本権ともいう。)を国家によって侵したり妨害されないことを意味し、自由主義の原理(※)に基づくものです。(※)個人の自由を擁護、尊重し、国家の干渉をできるだけ排除することが社会の発展を促すゆえんであるとみる政治原理をいう。 【主な関連条文】 |
平和主義 | 【意味】 我が国が世界でただ一つの被爆国として、二度と戦争をおこすという過ちを犯さぬため、そして、戦争を放棄し世界平和を願うものが平和主義です。 【主な関連条文】 |