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企業法務に役立つ資格は何だろう
土曜の昼下がり、コーヒーを飲みながら日経新聞を読んでいると、「40代から学び直し 資格に挑戦」という記事が目に留まりました。
どれどれ、どんな資格が役立つといわれているのだろうと目を通してみると、なるほどと思う資格と業種によるのではないだろうかと思う資格が混在していました。
その中で、企業法務に従事する者に有益な資格試験勉強になるであろうと思われるものをチョイスしてみると次のようなものとなります。
残念ながら私がトライしようとしている行政書士が入っていなかったことは少々残念な気もするところですが、社会保険労務士と宅地建物取引士の資格勉強はダブルライセンスを目指す方も多いことから方向としてはまずまずで、次の目標にしようと思うことにします。
中小企業診断士(1)
社会保険労務士(2)
宅地建物取引士(9)
ビジネス実務法務検定試験(10)
(日本経済新聞 朝刊 NIKKEIプラス1 何でもランキング 2022.1.15 より一部引用)
※ カッコ内はランキング順位
中小企業診断士
企業の経営課題全般について診断・助言する国家資格ということで、企業法務で契約審査や法務リスクを検討するうえで、経営課題とリンクさせて分析・検討することで、より中身の濃い法務施策を講じることができ攻めと守りの法務経営が可能になってくるであろうと考え、有益な資格であると思います。
社会保険労務士
幅広い労働関連法や社会保険についての知識を有するスペシャリストであることから、働き方改革や新型コロナに端を発した労働環境の変化など、労務分野の専門性を高め、企業法務の一領域として企業法務と相性のよい資格であると思います。
宅地建物取引士
基本的には不動産取引に関する国家資格であることから、不動産業界や建設業界の分野に強い資格であるといえるのですが、資格試験の科目に含まれる民法のウェイトも大きく、企業法務に従事する者にとっては契約審査や法務相談の基本となる部分の知識を再習得し改正民法の再確認にもつながるといった点で勉強するうえでも有益な資格ですし、これから年金受給開始時期が先送りし働く期間が長く
なっていく時代ですから、働ける間口を広げておくという意味でも有益な資格だと思います。
ビジネス実務法務検定試験
企業経営において法令順守は大前提であり、企業法務で一番実効性のある資格はこの資格だと思います。
企業活動における業務上のリスクをあらかじめ察知するうえで必要な感度を上げることにもつながりますし、ビジネスで発生するトラブルや問題を法的に確認し解決へ導く法律知識を身につけていくうえで、実践的な学習ができ、企業法務に最適な資格と思います。
法務としてのレベル向上につなげる資格勉強
平日は、法務としての実務に追われ、週末になると趣味や娯楽に没頭したり、おもいきりだらけてみたりと勉強に費やすエネルギーを保たれている方がどれほどいらっしゃるのでしょうか。
そうなんです、なかなか目標を持たないと勉強しないものです。勉強しようと思っていても、いざその時になると録画した映画やドラマを見なければ、とか飲みに行こうかな、なので勉強は来週から、明日から、今度の、、、といつまでたってもスタートしないものなのです。
勉強の意欲を保つアイテムとして資格取得を目指す
そこで、資格取得という目標をもつことが意味をもってくるのだと思うのです。
1日どのくらいの時間を勉強にあてる、1日に何ページはテキストを読み込み消化する、など計画をたて、取り組んでみてはいかがでしょう。まずは、勉強の習慣を体に植え付けるところからスタートでしょうか。
最初の1週間が大事なように思います。この期間を頑張って消化し達成感・充実感を味わうことができれば次の1週間につながり、さらに、次の1週間、そして1か月と継続する力に変わっていくのだと思うのです。
資格取得が最終ゴールではない
そうはいっても、資格取得がすべてではないとも思っています。
資格勉強をすることで先に述べたように法務にかかわる知識を得られますし、過去の知識をアップデートできます。
どんどん新しい知識や情報が増えていくことで、日々の法務実務の中でも自身をもって、アドバイスや法務見解として意見を発信できるようになるわけですから、残念にも資格試験に合格できなかったからといって悲観することはないのです。
次があるのです。不合格だったことで、再び、資格勉強に取り組めば、さらに最新の知識を仕入れることになりやはり法務として実務対応をするうえで、とても有益な学習を繰り返しているのだといえます。
人生の選択肢を広げるツール
不合格をおおいによしとするような意見を述べてきたところですが、最終的には資格試験に合格し資格を手にしていただきたいとは思うのです。やはり、試験に合格することでしか得られない達成感や充実感は何にも代えがたいものでありますし、次のチャレンジに向かう大きな原動力となるのですから。
さらに、資格を取得しておくことで、人生100年時代となるこれからを見据え、人生の選択肢を広げる武器となりツールとなってくることでしょう。
まとめ
企業法務に有益と考える資格を合格に必要とされる学習目安時間と合格率を考慮し、オフの時間の充実も重要であるとの考えから次の2つをお勧めします。
ビジネス実務法務検定試験(2級以上を目指す)
宅地建物取引士
オフの時間も確保しながらコツコツと学習する習慣づくりからスタートしましょう。